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【第24回】気になるからだの危険信号 痛み - 手足の痛み・こわばり -



手足の痛みやこわばりを伴う病気には、リウマチ、変形性関節症や関節炎などが挙げられます。このうち、国民の約62万人もの患者がいるリウマチについて説明したいと思います。


1.リウマチとは


リウマチという言葉の語源は、ギリシャ語で「流れる」という意味で、脳から出た悪い液がたまって関節が痛むと考えられていました。当時は、関節が痛む病気をすべてリウマチと呼んでいましたが、現在では、全身のさまざまな関節に炎症が起こるものをリウマチと呼び、正式には慢性関節リウマチといいます。この病気は女性に多く、あらゆる年代の人に発病しますが、特に20~40歳代がもっとも多く発病します。

 

2.原因


リウマチには、不明な点が多く、はっきりした原因がわかっていません。現在、免疫システムの異常のために起こると考えられています。
ウイルスや細菌が体内に侵入すると、それらを攻撃して排除するシステムが本来備わっています。このシステムに異常が生じると、自分の体の正常な細胞を間違って攻撃してしまいます。
リウマチは、この反応が関節で起こり、炎症を起こす物質や、痛みや変形の原因となる物質が関節に集まってきます。進行すると関節が破壊され、変形が起こります。

3.症状


初期症状をチェック!

以下の項目のうち、該当するものがいくつかある場合は、医師にみてもらいましょう。症状が進行して、変形してしまうと治療が難しくなりますので、早期発見が大切です。

・朝、起きたときに手や足の指が動きにくく、こわばりが15分以上続く。それが1週間以上続く
・手の指の付け根や第2関節、手首の小さな関節が3つ以上腫れる
・手や足の関節が1週間以上腫れる・手や足の関節が左右対称に1週間以上腫れる
・全身に疲労感があり、すぐに横になりたくなる
・微熱、食欲不振、体重減少などの症状がみられる

 

4.基礎療法石


基礎療法とは、患者さんが日常生活の中でいろいろと注意したり、工夫したりすることをいいます。

・ 全身および局所が冷えないようにしましょう
寒い所で長時間仕事をしたり、寒い時期に外出したりすると、痛みが強くなります。

・ 積極的に体を動かそう
体を動かすと痛いからといって、動かさないでいると炎症がおさまったときに、関節に変形が出たり、固まったりして力が入らなくなります。特に、筋肉がやわらかくなった入浴後に運動すると、痛みが軽いので勧めします。ただし、熱があるときや、極端に痛みや腫れがひどいときは、安静にしていましょう。

・ 入浴をしましょう
入浴は体を温め、血液の循環を良くし、筋肉や精神的にもリラックスできます。ただし、長く入浴すると疲労しますので、炎症の強いときは短時間ですませましょう。

・ たんぱく質、鉄分、カルシウムの多い食事を摂りましょう
これを食べればリウマチは治るというものはありませんが、リウマチの人は、筋肉が衰える、貧血になりやすい、骨がもろい、という傾向がみられます。栄養バランスのよい食事で体力をつけることが大切です。

・ ストレスを避けましょう
ストレスは、症状を悪化させることがあります。過労にも気をつけましょう。

・ リウマチ体操をしましょう
痛みで手足を使わなくなると、筋肉がなくなり、関節が動かなくなったりして機能障害を起こします。その予防のために毎日すこしずつ体操を実行しましょう。


 ― リウマチ体操 ―

(1) 大腿四頭筋肉の運動 
   (足首におもりをつけます。) 

      座りながら      
仰向けになって


(2) 肩の運動 

   肩の上下   
肩を回す


(3) 肩・肘の運動

腕を肩の高さまで上げる
   肘を回す  


(4) 手首・指の運動

  手首を曲げる  
手のひらを開閉する


(5) 股・膝・足首の運動

膝を上げ下げする
足首を曲げる


(6) 全身の運動

身体を前後に動かす
体を左右に動かす


(7) 筋力をつける運動


(8) 深呼吸

出典:日本成人病予防協会

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