マッサージチェアの歴史はフジ医療器の歴史。
1954年から半世紀以上にわたり、めまぐるしく発展を遂げてきたマッサージチェアの軌跡を当時のカタログとともにご紹介します。
フジ医療器のマッサージチェアは、文字通り“ゴミの山から”生まれました。戦後間もない時代、創業者の藤本信夫氏は、木材やボール、チェーンなどの材料を集めてきては試作品を作ることを繰り返し、1954年にマッサージチェア第一号機が誕生します。
※木製の第一号機は弊社大阪工場に現存しています。
第一号機は、2014年度「機械遺産」に認定されました。
詳しくは「機械遺産 第一号機」ページで紹介しています。
4つのもみ玉が肩と腰を同時にマッサージするモデルが登場します。A-1はもみ専用の商品です。本体右側にあるハンドル操作で、もみ玉の位置を上下に移動させて、肩、背中、腰などマッサージしたい位置に自由に調整することができました。当時の販売価格は8万円です。
C-3はたたき専用です。A-1とよく似ていますが、もみ玉の形状に違いがあります。もみ玉の先には3つの突起がついており、たたきマッサージがより心地良い体感になるよう工夫が施されていました。もみ、たたき、それぞれのマッサージの動きに合わせてもみ玉の形状にもこだわりがあったのです。
「もみ」と「たたき」をスイッチ1つで変えられるよう内部の構造を進化させました。強さが自由に調節できるなどマッサージチェアとしての機能が進化するだけでなく、家庭でも使いやすいように応接間に置いても違和感のないデザインに仕上げていました。
もみ玉がローリングしながら背骨の両側をマッサージする「ローラー式」のマッサージチェアが生まれました。「もみ」「たたき」しか出来なかった技術が大きく飛躍。さらに、背もたれを自由にリクライニングできるようにもなったのも、このモデルからです。
フジ医療器は、ふくらはぎと ももへのマッサージを初めてマッサージチェアに取り入れ、脚部の血行促進に大きく貢献していきます。世界初、エアーバッグのみを搭載したマッサージチェアは、従来とはひと味違ったやさしいもみ心地が人気を博しました。
力強いタッチのもみ玉と、やさしいもみ心地のエアーを融合した新発想のマッサージチェアが登場。もみ玉専用、エアー専用のモデルしか存在していなかった市場に新しい風が吹いたのです。21世紀のトレンドを決定付けたコンセプトモデルとなりました。
一人ひとりの背筋ラインを検知し、最適なマッサージプログラムを自動で選ぶ「3Dポイントナビシステム」など、業界初の画期的な機能を数多く搭載しました。“機械が人に合わせてマッサージする”というこれまでにない革新的なマッサージチェアです。
気品のある柔らかなフォルムにモスグリーンのファブリック生地をあしらったデザインと、業界初の「フットストレッチ」・「3Dモードマッサージ」や「クロスプレス方式」といった人の手に近づけた新しいマッサージが多くのお客様に受け入れられました。
アールデコ調のデザインで「AS-878」は、グッドデザイン特別賞を受賞しました。機能の追及だけでなく、デザインへのこだわりもマッサージチェアの発展に欠かせないものになりました。
マッサージを施す範囲は、この時期から大幅に広がっていきます。足裏や肩ぐう(肩から二の腕にかけた範囲)までマッサージができるようになった「CYBER-Relax AS-800」シリーズは、この年に見事「グッドデザイン賞」を受賞しました。
新設計のもみ玉ユニット「極メカ」を初搭載。もみ玉のアームの形状と駆動ギアのピッチを改良し、もみ玉の最大突出量を従来に比べ約1.3倍に拡大。これを高精度・高出力モーターで駆動し、深く力強い刺激と人の手に近づいた精微な動きを実現しました。
当時、ソファとして寛ぐことが出来るタイプのマッサージチェアが流行しました。世界的有名な工業デザイナー奥山清行氏がデザインしたこのモデルは、コンパクトで丸みがあり、どんなインテリアとも馴染むシンプルなデザインと本格的なマッサージ機能を両立。グッドデザイン賞受賞商品です。
プロのマッサージ師のような緩急のある絶妙な力加減を再現した「極メカ4D」を搭載。上下・左右・前後という従来の3Dの動きに加えて「動作時間のコントロール」を新たに取り入れました。マッサージチェアとしての“気持ち良さ”を追求するフジ医療器独自の技術の進化は加速していきます。
マッサージチェアの新たな領域を創出する、次世代最高峰モデルのAS-960は、長時間での自宅における「休息」を提案。フラットに近いリラックスした状態で身体を預けられる「ベッドポジション」や、業界初の30分間自動コース「ソムリエコース」を搭載し、極上の休息をお楽しみいただけます。
完全受注生産、100万円(税別)の特別モデルが登場。高級本革を惜しみなく使い、使い込むほどに味わいが増す高級感と大人の落ち着きを兼ね備えたデザインに仕上げました。身体の癒しだけでなく心の癒しまで贅沢に味わうことを目指した最高峰モデルです。
幾重にも重なった現代人特有のコリをほぐすため、革新的な「力」と「技」を兼ね備えたメカユニット「深層極メカPRO」を搭載。より深く、より繊細にコリの深層部を攻略します。さらに、エアーの流量と速度が制御できるようになり、手技の力強さと躍動感を再現する「手もみモード」を新搭載しました。
これまで培ってきた高度なマッサージ技術を継承しながら、コリや疲れを感じる部位に特化して集中的にほぐす12種類の7分間ミニ自動コース「部位集中技」と足裏のマッサージを強化した新機能「足裏つかみ指圧」を新たに搭載したフラグシップモデルです。
創業から積み重ねてきたマッサージ技術にAI技術を新搭載。一人ひとりの体形や部位の状態に自動的に合わせて人の手技のようなきめ細やかなマッサージを実現した最高峰モデルです。新たに「5D-AIメカ」および「AIダブルセンシング」を開発し、体の負荷状態や高精度センシング技術で得られたユーザー体形をすべてAIが包括してマッサージに反映させることにより、ユーザーに最適な心地いいマッサージを行います。
AIによる体形検知機能の向上に加え、自分好みの力加減などを調整してあらかじめ登録できる「ユーザーカスタマイズモード」とスマートAIアプリから最適なプログラムを提供する「アプリモード」を搭載した最高峰モデルです。Bluetooth®スピーカーを内蔵し、臨場感のある音楽を楽しみながらマッサージを行うことができます。
身体のコンディショニングを整えることをテーマに、新たな自動コースやストレッチメニューなどの機能を豊富に搭載した最高峰モデルです。瞑想をコンセプトにした「マインドフルネスコース」、身体のバランスを整えることに特化した「コンディショニングコース」などを搭載。日々の変化に合わせたトータルボディケアを行います。